一通り友好色の紹介は終ったがリクエストがあったので対抗色のカラーコンビネーションも紹介しておきたい。
前回白黒について言及した中で、白黒は目指す色ではないと言ったが、それでも対抗色の中ではプレイに値するコンビネーションである。つまりその他4種の対抗色については白黒以上の構造的欠陥を抱えており、大前提として回避の努力が必要だ。
各色の特徴を端的に表すと以下のようになる。
白緑:なんでこうなった
黒緑:ボーっとしてました or 特定レアフィーチャー型
青緑:白緑よりはまし
赤白:貧者の剣
赤青:白緑よりはまし
まず白緑。正直どうして白緑になるのか分からない。
1パック目セラ天から白を固めて取って2パック目にガラクを引いたとして、ガラクを取ることが正当化されることはない。仮にピックしたとして、握りつぶしておしまいにしたほうがいいと断言する。細かな例外に対していちいちエクスキューズを挟むと話が進まないのである程度抽象化と一般化を推し進めて言ってしまうと、この環境の成功した緑とは赤緑のことであり成功した白とは青白のことである。
白をやっていて、中盤以降で緑の3マナ3/3などが来たとしてもそんなものは流してしまって構わない。それによって下が緑をやってくれれば返しの白と青の流れが良くなるはずだ。あなたが青をできないとすれば下はより一層青が出来ないはずで、それならば1パック目で単色気味にピックすることで、返しで必然的に流れてくるはずの青をキャッチして青白にいけるはずだ。
あなたが白をやっていて運悪く青に進めなかった場合、次善の選択として黒と赤に目をやるべきだ。
白赤と白黒は歓迎こそしないものの、完全に拒否してしまうほどには酷くない。黒と赤は一定以上のインセンティブがあるのならば青を放棄する理由になる。しかし緑はそうではない。緑の最高のカードがあなたにもたらされたとして、あなたはその横にある白のそこそこ使えるレベルのカードをピックするべきだ。
次に黒緑。白緑と違い黒緑はまだサンプルデッキを載せる価値がある組み合わせだ。
ラノエ×2
1/2接死到達×2、1/1ドロー
3/3、エルフロード
血狩りコウモリ、3/3呪禁、ボーラスの信奉者
4/4到達、スラーグ牙、酸のスライム、ガラクの群れ仲間、4/1ゾンビ
怨恨、吸血鬼の印、脅迫、墓暴き、+4/+4、-1/-1、強制格闘、3点ドレイン、公開処刑
森8沼7フェッチ1
この環境は明確なビジョンなしにカード単体の評価でドラフトを進めると黒緑になりやすい。
生物のサイズは緑、除去は黒。マナカーブ?んーなんとかなるんじゃない?そこら辺は最後に整えるよ。こんな感じでドラフトするとあっという間に黒緑の4マナ5マナ満載デッキの出来上がりだ。
しかし全ての黒緑が二線級というわけではない。的確な判断のもと黒緑に落ち着くドラフトも存在する。
しかるべくして黒緑になるという場合のその殆どは、緑から入って赤が出来なかったシチュエーションだ。
逆に黒から入ると赤の他に青が候補としてまずあがり、3番手にはさらに白が控えているため、2-1、2-2で強力なレアに巡り合わ無い限りは、なかなか緑に食指が動くことは無いだろう。
スラーグ牙に代表される使い捨ての強力な生物がある場合は、黒の優先度を赤に比べて少し上げてもいい。
万が一ドラフトが進行していくにつれて卓に黒が混むことになっても、墓暴きはスルーされがちなカードなので9手目以降で回収できるデッキに入るパーツとして皮算用が出来る。また、ボーラスの信奉者は効果的に運用できたときの強さの割りに比較的回ってくるカードなので、緑をやっていて回ってきた場合は喜んで黒に参入していい。
黒緑の最大の弱点は2マナのビート要員の不在である。
2マナのビート要員の不在は単に2マナ圏の弱体化だけでなく3~4マナ圏のカード選択にも影響する。例えば赤緑のイェヴァの腕力魔導師と黒緑のそれはまったく強さが異なるのは理解してもらえるだろうし、4/2トランプルやリリアナの影もまた赤と組んだときと評価が大きく異なる。先んじてビート出来ないデッキにおいて、3マナ以上の生物はその評価軸に「キャストした返しでブロックに参加して働くかどうか」が加わることを強く意識して欲しい。評価軸が一つ増えるということはそれによってカードがふるいにかけられる、選択肢が狭まるということで、それは成功デッキの構築難度の上昇とイコールだ。
次に、黒緑は緑から入ってまず赤の動向をチェックし、無理だった場合に黒に落ち着くという経緯をたどりがちだという前提を思い出して欲しい。
つまり緑は青や赤と比べて黒の1マナ0/2やアンコの2/1プロ白賛美などの争奪戦に出遅れることになるのだ。
構造的に先手が取りずらいからゲームプランが受けに回る。ゲームプランを受けに設定することで中途半端なビートパーツより裁くパーツを優先することになる(例:0/2賛美と-1/-1オーラ)。この二つのロジックの輪転によって黒緑はどんどん受けの形に最適化される。そしてそれは前述のようにカードの受け入れが制限につながり、マナ圏の問題と同様に成功デッキの構築難度の上昇につながる。
じゃぁ先に黒のビートパーツから入って緑を回収すれば良いだろうというのは本末転倒である。それではゲームの至上命題が「勝つ」ではなく「黒緑で勝つ」にすげ代わってしまっている。
上記のサイクルを抜け出すための唯一の方法は、マナエルフによるブースト戦略にである。マナブーストは攻防兼ねた万能戦略であり緑の特権だ。マナエルフで殴ってゲームに勝つことは出来ないが、それでも緑をやる上での最大のインセンティブは生物のサイズではなくマナエルフであることを肝に銘じなくてはいけない。
次回はのこり三色をまとめてできるといいなぁ
前回白黒について言及した中で、白黒は目指す色ではないと言ったが、それでも対抗色の中ではプレイに値するコンビネーションである。つまりその他4種の対抗色については白黒以上の構造的欠陥を抱えており、大前提として回避の努力が必要だ。
各色の特徴を端的に表すと以下のようになる。
白緑:なんでこうなった
黒緑:ボーっとしてました or 特定レアフィーチャー型
青緑:白緑よりはまし
赤白:貧者の剣
赤青:白緑よりはまし
まず白緑。正直どうして白緑になるのか分からない。
1パック目セラ天から白を固めて取って2パック目にガラクを引いたとして、ガラクを取ることが正当化されることはない。仮にピックしたとして、握りつぶしておしまいにしたほうがいいと断言する。細かな例外に対していちいちエクスキューズを挟むと話が進まないのである程度抽象化と一般化を推し進めて言ってしまうと、この環境の成功した緑とは赤緑のことであり成功した白とは青白のことである。
白をやっていて、中盤以降で緑の3マナ3/3などが来たとしてもそんなものは流してしまって構わない。それによって下が緑をやってくれれば返しの白と青の流れが良くなるはずだ。あなたが青をできないとすれば下はより一層青が出来ないはずで、それならば1パック目で単色気味にピックすることで、返しで必然的に流れてくるはずの青をキャッチして青白にいけるはずだ。
あなたが白をやっていて運悪く青に進めなかった場合、次善の選択として黒と赤に目をやるべきだ。
白赤と白黒は歓迎こそしないものの、完全に拒否してしまうほどには酷くない。黒と赤は一定以上のインセンティブがあるのならば青を放棄する理由になる。しかし緑はそうではない。緑の最高のカードがあなたにもたらされたとして、あなたはその横にある白のそこそこ使えるレベルのカードをピックするべきだ。
次に黒緑。白緑と違い黒緑はまだサンプルデッキを載せる価値がある組み合わせだ。
ラノエ×2
1/2接死到達×2、1/1ドロー
3/3、エルフロード
血狩りコウモリ、3/3呪禁、ボーラスの信奉者
4/4到達、スラーグ牙、酸のスライム、ガラクの群れ仲間、4/1ゾンビ
怨恨、吸血鬼の印、脅迫、墓暴き、+4/+4、-1/-1、強制格闘、3点ドレイン、公開処刑
森8沼7フェッチ1
この環境は明確なビジョンなしにカード単体の評価でドラフトを進めると黒緑になりやすい。
生物のサイズは緑、除去は黒。マナカーブ?んーなんとかなるんじゃない?そこら辺は最後に整えるよ。こんな感じでドラフトするとあっという間に黒緑の4マナ5マナ満載デッキの出来上がりだ。
しかし全ての黒緑が二線級というわけではない。的確な判断のもと黒緑に落ち着くドラフトも存在する。
しかるべくして黒緑になるという場合のその殆どは、緑から入って赤が出来なかったシチュエーションだ。
逆に黒から入ると赤の他に青が候補としてまずあがり、3番手にはさらに白が控えているため、2-1、2-2で強力なレアに巡り合わ無い限りは、なかなか緑に食指が動くことは無いだろう。
スラーグ牙に代表される使い捨ての強力な生物がある場合は、黒の優先度を赤に比べて少し上げてもいい。
万が一ドラフトが進行していくにつれて卓に黒が混むことになっても、墓暴きはスルーされがちなカードなので9手目以降で回収できるデッキに入るパーツとして皮算用が出来る。また、ボーラスの信奉者は効果的に運用できたときの強さの割りに比較的回ってくるカードなので、緑をやっていて回ってきた場合は喜んで黒に参入していい。
黒緑の最大の弱点は2マナのビート要員の不在である。
2マナのビート要員の不在は単に2マナ圏の弱体化だけでなく3~4マナ圏のカード選択にも影響する。例えば赤緑のイェヴァの腕力魔導師と黒緑のそれはまったく強さが異なるのは理解してもらえるだろうし、4/2トランプルやリリアナの影もまた赤と組んだときと評価が大きく異なる。先んじてビート出来ないデッキにおいて、3マナ以上の生物はその評価軸に「キャストした返しでブロックに参加して働くかどうか」が加わることを強く意識して欲しい。評価軸が一つ増えるということはそれによってカードがふるいにかけられる、選択肢が狭まるということで、それは成功デッキの構築難度の上昇とイコールだ。
次に、黒緑は緑から入ってまず赤の動向をチェックし、無理だった場合に黒に落ち着くという経緯をたどりがちだという前提を思い出して欲しい。
つまり緑は青や赤と比べて黒の1マナ0/2やアンコの2/1プロ白賛美などの争奪戦に出遅れることになるのだ。
構造的に先手が取りずらいからゲームプランが受けに回る。ゲームプランを受けに設定することで中途半端なビートパーツより裁くパーツを優先することになる(例:0/2賛美と-1/-1オーラ)。この二つのロジックの輪転によって黒緑はどんどん受けの形に最適化される。そしてそれは前述のようにカードの受け入れが制限につながり、マナ圏の問題と同様に成功デッキの構築難度の上昇につながる。
じゃぁ先に黒のビートパーツから入って緑を回収すれば良いだろうというのは本末転倒である。それではゲームの至上命題が「勝つ」ではなく「黒緑で勝つ」にすげ代わってしまっている。
上記のサイクルを抜け出すための唯一の方法は、マナエルフによるブースト戦略にである。マナブーストは攻防兼ねた万能戦略であり緑の特権だ。マナエルフで殴ってゲームに勝つことは出来ないが、それでも緑をやる上での最大のインセンティブは生物のサイズではなくマナエルフであることを肝に銘じなくてはいけない。
次回はのこり三色をまとめてできるといいなぁ
コメント
この環境、MOで32回、リアルで4回やって、
一度も白緑になってないことが判明しました。
受けに回るの解ってて最近赤緑やらせてもらえ無いことが増えて
緑(主にプリマドックス取った事をきっかけに)マナエルフ、ヴィジョナリー、
ネズミ、ドレインコウモリ、スライム等をかき集めてやる事が多くて…
勝率は悪くないんだけど、自分は青に行くタイミングってのが今一わかりにくいんだよね。ターランドの発動を早い順目で取れればいいんだけど…
青に行くきっかけになるカードってどのあたりですか?
あと、自分も白緑はやってないですね・・・
まぁ握りつぶすつもりで取ったレアにさらに同色のレアが流れてきたらやっていいかもね
>げんちゃん
相対的なもんだからなんとも言えんけどリムソとアンサモンは2手目くらいでも取ること多いよ。