まずは赤白から。以下サンプルデッキ。

ゴブリンの付け火屋
1/1飛行賛美×2、クレンコの命令、2/1茶破壊、モグフランキー
ルーター、従者付きの騎士、武器商人
2/3飛行×2、トークンばら撒き×2
戦飛びの鷲、5/4
警備隊長

平和な心、火葬、忘却の輪、5点装備破壊、栄光の突撃×2、ラッパ

平地9、山8

赤白は両色のカードプールからシナジーを模索すると安い全体強化を後ろ盾としたトークンばら撒き戦略がまっさきに選択肢に浮かび上がると思う。
しかし賛美とトークンばら撒きが噛み合ってなかったり、守勢に回ったときの頼りなさやクリティカルなコモン(本体4点)があることも関係してあまり積極的に狙うことはおすすめしない。
赤白をやることになる主なシチュエーションとして白から入って上方向に青黒が混んでいる場合などが考えられるが、もしそうなった場合でも可能ならば赤緑+白に思い切って舵を切ることを念頭に置くことが重要だ。初手が忘却の輪や平和な心であればこのような色変更も柔軟に対応しやすいと思うが、初手が色拘束の強いボムだった場合はなかなかそうもいかないだろう。その場合はできるだけ主色でデッキの動きを決めて、補色で除去をサポートする形にまとめるのも一つの技術だ。サンプルデッキは赤と白の構成パーツをある程度均一に使って全体でシナジーを構成しているが、往々にしてどちらか一色に寄せた場合の方が強かったりする。(その分席に恵まれないといけない問題はあるが)具体的な例としては賛美ビートに火力と猪を積むタイプと付け火屋→モグフランキー→従者付きの騎士→栄光の突撃という「それやってること赤緑だよね」みたいなビートの二つがそれにあたる。


次に赤青

付け火屋
2/1飛行×2、モグフランキー、クレンコの命令
狩漁者×2、巻物泥棒×2、2/2飛行、ルーター
3/2威嚇、ターランドの発動、古術師
3/3飛行

送還、火葬、リムソ、5点装備破壊、本体4点、2ドロー×2、+2/+2オーラ、+2/+0オーラ

島9山8

アジサシとモグフランキーのアグレッシブなビートにより勝利し、アジサシとモグフランキーの不自由さにより負ける。それが赤青だ。
やってることはほぼ赤黒の下位互換である。除去そのものが追加できる黒に対して除去へのアクセスが追加される青、アジサシと苛まれし魂は単体だとアジサシの方が強く感じるがモグフランキーとの相性まで含めると五分かやや苛まれし魂が上だろう。マナ域の問題はおそらく多くの人が認識しているそれ以上に、特にビート戦略においては、重要な事柄である。
赤青になるパターンは稀だ。赤から入った場合は黒と緑、青から入った場合は白と黒と上位の選択肢に対するアクセスが比較的自由だからだ。白と黒が同時に、また黒と緑が同時に混むということはあまりない。火葬一枚に引きずられて白や黒の選択肢を放棄しないように注意しよう。

最後に青緑

ラノエ
1/2接死到達、2/1飛行、1/1ドロー
3/3、巻物泥棒、上品な工作員
3/3呪禁×2、ターランドの発動
3/3飛行、4/4到達警戒×2
5/6
嵐潮のリヴァイアサアン

遥か見、リムソ×2、+2/+0オーラ、+4/+4、格闘強制、送還、生物交換


緑から初めて上に赤黒が混んでいた場合に青緑になるのはある意味でしょうがないことだと言える。
理想論からすると青白に急角度に切り込むのが是とされるが、緑からスタートして青白に舵を切るのは他のパターンに比べて格段に難しい。
通常、最初の色を見限るにしてもそれには段階というものが存在する。例えば緑からスタートして赤黒に変わるパターンだと比較的楽にポジション換えが出来る。
1-1で怨恨、1-2で殺害、1-3で火葬と取って赤黒、赤緑、黒緑の三段構えの受けでそれ以降の流れに身を任せるのはそんなに難しくない。
赤緑と赤黒は歓迎すべき組み合わせであり、黒緑も充分なカードパワーが確保されている前提ならばプレイに値する。「大吉、大吉、吉」のくじ引きなら引いてもいいだろう。これが青白、青緑、白緑のくじ引きならどうだろうか。青白に行くメリットと白緑になるデメリットは拮抗しているとは言えない。ならば下手に白に手を出さず2番手の青緑でデッキ完成度を上げる方がリスクリターンに見合っているという判断は妥当なものだと考えられる。
このように、消極的な理由であるが青緑でドラフトすることが状況的に最善であるタイミングは存在する。

そうなった場合に気をつけることはそう多くはない。重要なのは強いカードを取ること。アーキタイプが弱いのだ、勝つにはカードの性能に頼ることが最善だ。3色にすることもためらう必要はない。どうせ重いところをサポートするのに遥か見の助けを借りるのなら小さくデッキをまとめる必要はない。公開処刑?弧状の稲妻?勿論タッチだ。セラ天が流れてきた?しょうがない763にフェッチと遥か見で無理やり使おう。嵐潮のリヴァイアサアンやウスーンのスフェンクスなんて大歓迎。なんなら4色目だって応相談だ。

というわけで一通り各色の説明が済んだところでようやく前提の共有が終わり。これで具体的なところに話を移せるので次回からは本題である色毎のカード評価。まずは白から。

コメント

セイント ザウルス
2012年8月24日23:34

楽しみに読んでおります
強くなった気がしてきます

ペンティーノ
2012年8月26日5:37

同じく毎回楽しみにしてます

耳
2012年8月27日13:25

ありがとうございます。
そう言ってもらえると書き甲斐があります。
耳

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